2012年 01月 29日
Einsatz
1月25日
小澤征爾指揮
水戸室内管弦楽団
ソリスト宮田大(チェロ)の
コンサートを楽しんできました。
残念ながら、
小澤さんは体調不良のため指揮棒を握ることはなく、
前日に、指揮者無しの公演に変わってしまいました。
でもこれは、よほど演奏に自信がなければ出来ない事。
世界の舞台で活躍するメンバーが集まった水戸室内管弦楽団、
きっとすばらしい音を響かせてくれる事だろうと、
別の楽しみが出来ました。
最初の曲はモーツァルト。
コンサートマスターのEinsatz(アインザッツ:合図)に乗っての1音目。
立ち上がりを聴いただけで鳥肌が。
クァルテットが幾重にも広がったよう、リズムもテンポも崩れない一体感。
優雅でつややかで、
エネルギッシュで遊び心も!
1曲目の間はずっと涙が止まらなくて困りました。
何がどう、と説明は出来ませんが、
感動で心がふるえるというのはこういう事?
ご不在なのにいらっしゃるみたいな演奏。
きっと楽団員と小澤さんの距離が近くて、
心の交流があるからなのでしょう。
一音ずつ大切に創り上げてきた自信みたいなものに溢れていて、
本当に素晴らしい!
名演奏でした。
帰路に音大時代の友人に会いましたが、
「第1音目、本当に素晴らしかった!」と同じ事を言っていました。
Einsatz
Einsatz
Einsatz
心のままに音に集中した時間、とても幸せでした。
会場の倉敷市民会館を包んだ大きな大きな拍手は、
きっと病床の小澤さんにも届いたことでしょう。
早くお元気になられますように。
by mimihana2000
| 2012-01-29 23:19
| 音楽
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